バックステッチで文字を刺繍する(細い糸ver.)
このページでは『バックステッチで文字を刺繍する方法』を写真とGIF動画で解説しています。
裏が透けて見えるオーガンジー刺繍ならではの刺繍のポイントも掲載していますのでご参考になれば幸いです。
完成形
バックステッチで文字を刺繍する方法 目次
【1】文字の刺繍の刺しはじめのステッチ
【2】急なカーブ・輪っかを刺繍するときのポイント
【3】糸の位置移動ステッチ
【4】バックステッチで細かい場所を刺繍するとき
【5】裏面の糸にくぐらせる刺し終わりの処理
【1】刺しはじめのステッチ
スタート位置の近くに刺しはじめのステッチをつくる
文字を刺繍するときは書き順通りに刺し進めるので、今回はLの文字の左端の近くに刺しはじめのステッチをつくります。
あとから刺繍するバックステッチに隠れるように刺しはじめのステッチをつくります。
刺しはじめのステッチは上の動画のように2針分小さなストレートステッチを刺して完了です。
刺しはじめのステッチは、下書き線の上にできるだけ小さくつくることがポイント。
そうすることで、バックステッチで完全に隠すことができます。
刺しはじめのステッチのポイント
・下書き線の上につくる
・バックステッチで針が通る場所は避けてつくる
・できるだけ小さくつくる
【2】バックステッチで急なカーブ・輪っかを刺繍するときのポイント
輪っかの頂点がバックステッチの端になるようにする
輪っかの頂点がバックステッチの端になるように、カーブに入る前からバックステッチの長さを少しずつ調整していきます。
カーブや輪っかが多い刺繍図案をバックステッチで刺繍するときは、できればバックステッチの一針の長さを短くしておくほうが綺麗に見えます。
もし今刺しているバックステッチの一針の長さではなめらかなカーブが刺しにくいと思ったときは、カーブに入る前から一針の長さを少しずつ短くして調整していってもOKです。
極端にカーブ部分・輪っか部分だけ一針の長さが短くならないように、最初に刺繍図案を見たときにカーブが多いか?輪っかがあるか?を見てバックステッチの一針の長さを考えておくと良いです。
急なカーブ・輪っかを刺繍するときのポイント
・輪っかの頂点がバックステッチの端になるようにする
・バックステッチの一針の長さは短めの方がなめらかなカーブになる
・最初に刺繍図案を見たときにカーブが多いか?輪っかがあるか?を見てバックステッチの一針の長さを考える
【3】糸の位置移動ステッチ
図案の線の上に小さなステッチをつくりながら場所移動する
下の写真ではLの最終位置からoの刺しはじめ位置まで、そのまま続けて刺してしまうと裏側の糸の移動が見えてしまいます。
バックステッチの下に隠れるように刺繍図案の上からはみ出さないように移動のステッチをつくります。
移動のステッチはなるべく小さく、移動距離に合わせて一針・二針と刺繍図案の上を移動させます。
裏側が透けない布に刺繍しているときは移動のステッチなしで問題ないですが、オーガンジーなど裏側が透けて見える布に刺繍しているときはこの移動のステッチが役立ってくれます。
移動のステッチは移動距離が近い場合にのみ使用できるステッチです。
例えば上の図案の左側のBの場合、書き順一筆目の縦の線から二筆目に移るときは移動できない長さなので一度糸を切る必要があります。
糸の位置移動のステッチのポイント
・オーガンジーなど裏側が透けて見えるときに使用
・刺繍図案の上に小さく移動のステッチをつくる
【4】細かい場所は一針を短くして対応する
“バックステッチは一針の長さを同じにする”にこだわりすぎなくてOK
カーブの部分は一針の長さを短くします。
直線部分とカーブ部分で少しずつ一針の長さを調整することできれいに仕上げることができます。
細かい場所を刺繍するときのポイント
・細かい部分直前までは今まで通りに刺繍する
・細かい部分だけ一針の長さを短くして対応する
・”バックステッチは一針の長さを同じにする”にこだわりすぎない
【5】裏面の糸にくぐらせる刺し終わりの処理
刺繍の裏側の糸に刺し終わりの糸を2回くぐらせて処理する方法
基本のバックステッチのページで刺し終わりのステッチの解説をしましたが、刺し終わりのステッチをつくるにはスペースが狭くてやりにくい!というときにはこの方法を使用します。
基本のバックステッチ方法
ポイントは、裏側の糸を割って2回くぐらせるということ。
糸を割ってくぐらせることで、糸の端がはずれにくくなります。
この刺し終わりの処理をしたとき、カットした糸の端がはずれて飛び出して見えることがあります。
裏側が透けない布に刺繍するときは問題ないですが、裏が透けて見えるオーガンジーでこの方法を使用するときは少しでも糸の端がはずれると表側から飛び出して見えて目立ってしまうので注意が必要です。
心配な時は糸の端がはずれないようにほつれ止めをすこしだけ塗るのもおすすめです。
裏面の糸にくぐらせる刺し終わりの処理のポイント
・裏側の糸を割って2回くぐらせる
・刺し終わりのステッチをつくるにはスペースが狭くてやりにくいときにおすすめ
・糸の端がはずれるのが心配な時はほつれ止めを少し塗る
6パターンのバックステッチ解説動画
『バックステッチで文字を刺繍する方法』は1分54秒から解説しています。字幕で解説を入れているのでぜひONにして視聴ください。
6パターンのバックステッチ | アルファベットや文字・装飾アレンジの刺繍方法
↑刺繍図案はこのページからダウンロードできます。
6パターンのバックステッチの解説ページ
基本のバックステッチ